僕の中に知らない記憶があった
均一な世界、決して黒くはない、高潔な色に包まれたその場所で

濃い青に浸食されながら

その人はただ眠るように目を閉じていた


乱れることのない、満たされたその世界を
僕は夢の中で何度もすべるように落ちていく


僕はずっと求めている


「大切になさい。その紺色はいつかあなたをすくうんだから」


ゆるやかな動作で溶けて消える煙の傍で
僕は今日もその夢をみた

same blue







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